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私の研究方針とか。
新しい捉え方やアイデアが大好物です。
奇想天外な考えは、最高の嗜好品 (^〜^)♪
「ひょっとしてこうだったりしてね〜」
そんな半分冗談のような会話の中から、
「本当にそうだった⋯、めっちゃすごいやん!」
などという本物の大発見が生まれています。
そういう営みが、とにかく楽しい☆
世界には思いもよらなかったようなことが
たくさん埋まっているんです。
これを読んで、
「確かにおもしろそうだなぁ」
と少しでも思ったあなたは、
たぶん研究に向いています。
とはいえ、
どんなテーマが自分に合うかは人それぞれ。
いろいろな研究室を見てみるのが一番です。
ビビッときたら、そこが活躍の場かも!?
私のいる京都大学昆虫生態学研究室が合う人が
いるかもしれないので、研究内容を紹介します。
研究内容とか。
パパとママが子育てする変なムシの研究
昆虫っていうと、
卵の段階から1人で生きていく種がほとんどですが
中には家族で子育てしちゃう変わり者もいます。
家族で子育てというと、
我々哺乳類や鳥類がそういう繁殖スタイルを
それぞれ独立に進化させてきたわけなんですが、
脊椎動物ですらない昆虫にも、
そんなことをする種がチラホラいます。
私は家族で子育てをするモンシデムシという甲虫が
おもしろいなぁと思って研究対象にしています。

この昆虫の何がすごいかというと、
パパとママが口移しでご飯をあげながら
子どもを養育するっていう
ほぼ鳥類と同レベルの子育てをしちゃうところ。
この昆虫を研究対象にすることで、
パパとママの力関係とか、
兄弟喧嘩の悪影響を最小化する方法とか、
親子間で必要になるコミュニケーションなど、
家族内で起こるいろんな問題に対して、
生き物たちがどんな対処法を編み出してきたのか、
明らかにすることができます。
▼研究内容の詳細は京都大学プレスリリースへ▼
「給餌フェロモン」を発見:
シデムシの母親は匂いで子の餌乞いを操る
社会を作ってすごいことしてる虫の研究
中世ヨーロッパのような社会を作り、
高度な社会生活をしている昆虫もいます。
彼らはやること成すこと
人間味に溢れていて、おもろい連中です。
例えば、
シロアリの社会には王と女王がいるんですが、
ドロドロの王位継承権争いがあり、
社会に無視できないほどの迷惑をかけていることを
遺伝解析をすることで発見しました。
しかも、
王位継承権争いをしているのは、
1個体の母親のゲノムを半分に分け合って誕生した
ハーフクローンの姉妹たち。
生き物というやつは、
完全に同じゲノムを持つクローンじゃない限り、
いつだって競争関係になってしまうんですね。
▼研究内容の詳細は京都大学プレスリリースへ▼
シロアリ女王の椅子取りゲーム:
熾烈な内部競争がもたらすコロニー全体のコスト
競争関係といえば、
シロアリの1つ1つの巣は
人間で言うところの国家のようなまとまりです。
この国家がどうやって生まれるかというと、
最初は王と女王が1匹ずつで
国民(働きアリ)を育てるところから始まります。
その後、どんどん働きアリの数が増えることで、
大帝国に成長していきます。
新しくできた弱小国家は、
既に存在している大帝国にとっては
邪魔な競合者でしかないので、
ほとんどが近隣の大帝国に滅ぼされてしまいます。
でも、戦争に負けて滅ぼされても、
まだ奥の手を残していることを発見しました。
大帝国との戦争に負けると、
王や女王、働きアリなどは皆殺しにされるんですが
卵だけは殺されずに、大帝国の中で育ててもらえて
ちゃんと大人になるまで生存できるようなんです。
これは、自分の巣の卵と、相手の巣の卵を
見分けられないからだと思われます。
そして、一部の弱小国家の女王は、
将来女王になる卵を産んでおり、
戦争に負けた後、この卵が持ち帰られると、
大帝国の中で成長し、運が良ければ、
女王の座を奪うことを突き止めたんです!
幼い義経を殺さなかったばかりに、
天下を譲ることになる平家物語のようなことが
起きていたとは驚きですね。
▼研究内容の詳細は論文(英文)へ▼
負けてもまだ終わりじゃない!
卵の誘拐を介した種内托卵戦略の発見
シロアリの王と女王は、
働きアリに身の回りの世話を
すべてやってもらえるご身分で、
とんでもなく長生きです。
その寿命は昆虫としては異例中の異例で、
十年以上は確実に生きられます。
さぞや健康長寿に役立つ良いものを
召し上がられているのだろうから、
その成分の特定をやってみました。
小さな虫けらの口元に運ばれてくる餌を横取りして
その成分を分析するっていうのは、
分析機器の検出限界との戦いだったりもして、
信じられないくらい大変だったんですが、
なんとか王と女王の食べ物「ロイヤルフード」を
特定することができました。
この成分で健康で長生きできるようになる未来が
くるかもしれませんね。
▼研究内容の詳細は京都大学プレスリリースへ▼
シロアリの王と女王の特別食を世界初解明:
王と女王の繁殖と長寿を支えるロイヤルフード
シロアリの社会では、
王と女王は繁殖に専念し、
働きアリはせっせと繁殖に必要な餌資源を
王と女王に運ぶという分業が行われています。
この分業を成り立たせるためには、
王と女王に資源を集中させて、
独占的に利用してもらう必要があります。
そのため、働きアリがネコババして食べないような
何かしらかの仕組みがあると考えられます。
王や女王と働きアリの遺伝子発現を比較した結果、
働きアリでは王と女王の餌に含まれる一部成分を
利用するために必要な遺伝子が発現しておらず、
勝手に使うことができないことを発見しました。
大事なものにはちゃんと鍵をかけておくんですね。
▼研究内容の詳細は京都大学プレスリリースへ▼
シロアリの社会における分業システムの鍵を発見:
王と女王だけが持つことを許された酵素を特定
シロアリの社会には、
繁殖に専念する王や女王、
労働に専念する働きアリや兵アリがいます。
彼らは同じ両親から生まれた兄弟姉妹なのに、
全く別の運命を辿っていくことになります。
彼らの将来は一体どうやって決まるのか?
そもそも、
一生繁殖しない働きアリを生み出す進化は、
ダーウィンの自然選択説に反しており、
生物学最大のナゾでもある。
幸いにも、これに一石を投じる発見に恵まれました。
王や女王が繁殖に専念して性的に発達すると、
それに必要な遺伝子がフル回転するように、
ゲノムに印が付けられます。
調べてみると、
この印は精子や卵を通じて子どもに伝わっており、
子どもの運命に影響することがわかりました。
氏か?育ちか?とよく言われますが、
DNAの配列でも、子が育つ環境でもない第三の要因、
親が経験してきた環境を反映した印の情報が、
生物の社会進化の背景にあるようです。
▼研究内容の詳細は京都大学プレスリリースへ▼
父親の年齢で子の発生運命が変わる:
シロアリのエピジェネティック遺伝を世界初証明
社会生活を営んでいると、
同じような問題に直面し、
それに応じた進化が起きる結果、
人間だろうと、昆虫だろうと、
似たところに落着するんですね。
研究室の様子
お茶部屋
研究のアイデアが生まれる場所。
お茶でも飲みつつ、ホワイトボードに書いて
あーだ、こーだ話してると、
すごい発見のタネが生まれてきます。 
実験室
一通りの分析機器がそろっています。 
実験装置を自作したりして、
誰も到達したことのない発見につなげます。 
お楽しみ系イベントとか。
調査旅行
いろんな場所に調査に行きます。
たっぷり自然を満喫できるのが魅力☆
南の島とか 
北海道とか 
山の中とか 
あと、小舟やプロペラ機に乗れるのも、
地味に楽しい経験になります。 

バーベキュー
火を囲んで同じものを食べつつ語らうと
なぜか楽しくなる生き物なんです、ニンゲンは。 
趣味
他の人の迷惑ならなければ、
趣味で生き物を飼育を楽しんだりもできます。
息抜きって、とても大事。 
京都という街
シンプルに京都という地は、
四季折々、いろんな顔を楽しむことができます。 



卒業生の就職先
研究室の卒業生たちは、
世界の研究をリードする研究者になったり、
大企業に就職したりして活躍しています。
大学教員や研究所の研究員
大学(国内)
京都大学, 東京大学, 東北大学, 名古屋大学, 大阪公立立大学, 新潟大学など
研究所(国内)
基礎生物学研究所, 森林研究・整備機構 森林総合研究所, 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 国際農林水産業研究センター, 理化学研究所, 大阪府立環境農林水産総合研究所など
大学(海外)
オーバーン大学(米国), コーネル大学(米国)など
企業(五十音順)
アサヒビール, アース製薬, 味の素, アクセンチュア, 住友化学, 大日本除虫菊, タキイ種苗, 知能情報システム, 日本化薬, 富士通など
